つなぐ会とは

  日本音楽の研究と教育をつなぐ会(略称 つなぐ会)は、日本音楽の将来のための教育の役割を重視し、研究者がコーディネーターとなって、演奏家、学校、教育行政のネットワークの構築をめざしています。

  これまで[教員の養成・採用・研修][専門家の活用][幼小教育の連携]の3チームを組織して研究と議論を重ねてきました。これまでの活動を踏まえ、3チーム横断による[しょうチーム]を新設し、伝統音楽の表現の特質や伝承方法、日本語と音楽の深い関わりなどの視点から、音楽教育における「唱歌を用いた指導の在り方」についての研究を進めました。その成果として、平成29年度にDVD付教材「唱歌で学ぶ日本音楽」を作成しました。今後は、この教材が広く活用されるよう、ワークショップを企画、実施していく予定です。

  なお、本会の合同研究事業は、平成27~30年度伝統音楽普及促進支援事業に採択され、文化庁の支援を受けて取り組んでいます。

2019年12月9日月曜日

平成30年度ワークショップⅡ 「唱歌で学ぶ日本音楽 唱歌を活用した授業から学ぼう―祭囃子―」の報告


平成30年度 日本音楽の教育と研究をつなぐ会 ワークショップ

しょうで学ぶ日本音楽

唱歌しょうがを活用した授業から学ぼう―祭囃子


平成31年2月9日(土) 13:0016:30
於:東京学芸大学附属竹早小学校 音楽室

平成29年度文化庁委託事業として当会が作成したDVD教材『唱歌で学ぶ日本音楽』を活用して、伝統音楽のよりよい音楽教育実践が進められることを願って企画したワークショップの2つ目です。当日は、天候が悪い中、60名を超える参加者があり、3年生の授業を参観後、江戸囃子と獅子舞を鑑賞したり、実際に唱歌でアンサンブルを楽しんだりして、大変充実した学びの時間となりました。

内容は以下の通りです。

 授業参観
「江戸囃子を楽しもう」
東京学芸大学附属竹早小学校 徳富健治教諭と
3年生の皆さん

Ⅱ 鑑賞
若山社中の方々による、江戸囃子『屋台』と『寿獅子』



Ⅲ 授業後の協議会
授業者 徳富健治教諭 

Ⅳ ワークショップ 
指導:若山社中 鈴木恭介氏 
江戸囃子に用いられる締太鼓、大太鼓、
篠笛、鉦の唱歌と奏法
実際に楽器でも体験


参加者の声から
 ◎子どもたちがとても楽しそうに意欲的に取り組んでいる様子が印象的でした。また、子ども同士で教えあい、意見(アドヴァイス)を活発に行っている姿が成長につながると感じました。
◎子どもたちの生き生きした感じやエネルギーをみて、「子どもの力を大切にしよう」と改めて感じました。また、子どもたちの獅子への興味の高さから、「やはり日本の芸能は総体で味わうもの」と感じました。
◎実際の演奏、踊りが鑑賞できてよかった。獅子舞を初めてみましたがとても感動しました。これはどうなっているかなど、獅子舞について知りたくなりました。
◎講師の鈴木先生、お話も面白く上手ですごく引き込まれました。技能的なことを学ぶチャンスがなかなかない中で、非常に貴重な機会となりました。
◎勤務校で保育コースがあり、つなぐ会のDVDを参考にこの祭囃子を試してみたのですが、高校生も喜んで楽しんで取り組んでいました。今日のワークショップを参考に、今後にいかしていきたいと思います。